今のままで避けられない私の「老後の資金」問題
私は40代独身で一人暮らしですので、非正規社員ではありますが月曜日から金曜日まで働き、手取り額18万円程の給与で生活ができております。
住んでいる部屋は、学生時代から変わらず借りておりますアパートで家賃は60,000円程です。
一人暮らしですので光熱費や水道料などはさほど大きな支出にはなりません。
支出額で大きな部分は食費です。
自分のため「だけ」に作る料理は、どうしても気が進まず、自炊はたまにしかせずに、コンビニやスーパーでお弁当を買うことが多くなってしまっています。
私も一人暮らしでなければ、きっと毎日料理に追われていたと思います。
質素に生活はしておりますが、それでも非正規社員の私の給与は、
「職務」=仕事が変わらない限り、ずっと同じ額のままですので、
ほとんど「貯蓄」にまわせるお金は残りません。
40代にして貯金はほとんどありません。
今はフルタイムで働いておりますので、収入=給与と支出がギリギリのバランスを保てておりますが、
いつか必ずきます「退職」の後、年金だけで生活をしなければならなくなることを考えますと、
これからの働き方についても見つめ直す必要がありそうです。
(詳しくはここに書かせて頂きました。「独身アパートで一人暮らし、しばらくはこのままの生活が出来そうですが、❝老後❞の『お金』が気掛かりなことも。『老後の資金2,000万円必要問題』に思うこと。」)
50万人以上と見込まれている「就職氷河期世代」で不本意ながら非正規雇用で働く方々
私の「キャリア」のスタートは、非正規社員の派遣社員でした。
今は学生の「売り手市場」と呼ばれる程、❝就職し易い❞環境ですが、
私が就職活動を行いました2000年代前半は「就職氷河期」真っ只中、
私のような新卒者にとってはとても厳しい就職環境で、
その中で私は正社員としての内定を一つも取れず、已むなく派遣社員として働き出すことを選ばざるを得ませんでした。
国が政策課題としても掲げております「就職氷河期世代支援」では、
1990年代後半から2000年前半を「就職氷河期世代」として、
私のように新卒就職活動から約20年経過した現在でも、
①正規雇用を希望していながら不本意に非正規雇用で働く人(少なくとも約50万人)や、
さらに、
②就業を希望しながら様々な事情により求職活動をしていない長期無業者や、
③社会とのつながりを作り、社会参加に向けてより丁寧な支援を必要とする人(②+③約40万人)、
に対して支援策を展開されているようです。
「就職氷河期世代」は40代になっておりますが、
私もそうですが、正規雇用を希望していながら不本意に非正規雇用で働く人が、
現在も、少なくとも50万人おられるようです。
私も含めた50万人以上の非正規雇用の「老後の資金問題」
もし50万人の就職氷河期世代の非正規社員の方々が、
私と同じように手取り額18万円程度だとしますと、
(私も他人のことを心配している場合ではありませんが)
65歳まで働いたとしても、「老後の資金」問題に直面してしまいそうです。
私の場合は、
仮に今と同じ労働条件=手取り額18万円程度で、65歳まで働き、
月1万円程度なんとか貯蓄にまわし、退職時までに300万円貯めて、
65歳以降の生活費を14万円以内に収め、
年金を9万円もらえた場合でも、
71歳6カ月の時点で生活を維持することが難しくなることがうっすらと見えております。
正社員で長期勤続された方には支給される「退職金」も、
非正規社員の私にはありません。
65歳まで働いても、長期間働いたことへの❝功労❞的意味合いのお金はもらうことはできませんので、
働いている間に、老後の資金を少しでも蓄える必要により迫られてくるのです。
キャリア・コンサルティングを受ける事前準備、「キャリア・プランシート」の記入
今は40代ですが、このままではゆくゆくは生活が厳しくなる想定が見ている以上、
今のうちから、何かしらの行動を起こしたいものです。
以前目にしました国の「就職氷河期世代支援策」を思い返してみますと、
確か、全国のハローワークに「就職氷河期世代専門窓口」が設置されておりまして、
無料でキャリアコンサルティングが受けられたはずです。
私のように新卒者の時点から非正規社員だった就職氷河期世代が、
❝今から❞でも正社員を目指す支援をハローワークでは提供して下さるようです。
少し調べてみましたところ、ハローワークでは、無料のキャリアコンサルティングを受ける前に、
「キャリア・プランシート」や「職務経歴シート」で事前に自らの職務経歴や今後の希望などをまとめておくことを推奨されているようです。
厚生労働省のホームページに貼られておりました「キャリア・プランシート」を確認しましたところ、
記入事項としては、
①価値観、興味、関心事項等(大事にしたい価値観・興味関心を持っていることなど)
②強み(自分の強み、弱みを克服するために努力していることなど)
③将来取り組みたい仕事や働き方等(今後やってみたい仕事(職種)や働き方、仕事で達成したいこと)
④これから取り組むこと等(今後向上・習得すべき職業能力や、その方法など)
のようです。
学生時代、就職活動を前に取り組みました「自己分析」と似ておりますが、
決定的に異なる点は、
学生時代の「自己分析」は仕事を実際に行う前に「想像」で書いておりましたが、
40代の今対峙しております「キャリア・プランシート」は、
実際に「経験したこと」に基づいて記載することが求められていることです。
学生時代の「自己分析」では「想像」や「意気込み」を織り交ぜることができましたが、
社会人として20年余りを経た現在の「自己分析」は、
実際に経験した「事実」に基づかなければなりませんので、
学生時代はいくらでもできました「脚色」はあまり意味を持たないといえます。
新卒者の頃から非正規社員として働いてきました、40代の私が「キャリア・プランシート」に偽りなく取り組んでみましたところ、現在の「等身大」の自分が見えてきました。
私の気持ちを素直に記載することで見えてきました「望み」と「現実」
「キャリア・プランシート」で求められております設問、
①価値観、興味、関心事項等(大事にしたい価値観・興味関心を持っていることなど)につきましては、
「正社員として会社の正式な『メンバー』(仲間)の一人に加えて頂きたい」、
ということを心の底では考えていたようです。
いかに20年余り「非正規社員」「非正式メンバー」として、寂しく孤立した感情に包まれていたかを改めて自認することができました。
私は同じフロアにいる正社員の間の「メンバー」=仲間に加えて頂けなかったことが、心の奥ではずっと悲しんでいたことを、表面には出さずにきたことにも気がつきました。
本当は寂しかったのです。
②強み(自分の強み、弱みを克服するために努力していることなど)につきましては、
「単純作業・ルーティーンワークを(何の感情も抱かずに)淡々とこなせる」、
こと「しか」思い付きませんでした。
学生時代の「自己分析」であれば、目一杯「脚色」を加えて「強み」をアピールしておりましたが、
20年余り社会人を経験した現在では、「事実」に基づかない「強み」のアピールは「ウソ」になってしまいます。
「事実」私は、非正規社員として、単純作業・ルーティーンワークしかこれまで経験してきておりません。
しいて「強み」といえることは、何の感情も抱かずに「淡々とこなせる」ということになります。
③将来取り組みたい仕事や働き方等(今後やってみたい仕事(職種)や働き方、仕事で達成したいこと)につきましては、
「創造的でクリエイティブなマーケティング・広告宣伝を自ら企画、実施したい」、
といった大学時代に「自己分析」で明らかにしました「やりたいこと」が、
約20年という時を経てもなお捨て去ることができない「希望」だったことに気がつけました。
私の「働き方」の中には、
「創造的」な要素や「クリエイティブ」な側面は100%ありませんでした。
決められた仕事を、淡々とこなすことだけが私に求められることでした。
ですが、心の底では、学生時代から心に秘めておりました「創造的でクリエイティブ」な仕事を行いたい、という「願い」が消えていなかったことに気づかされました。
私は、本当はルーティーンワークはしたくなく、
「創造的でクリエイティブ」な仕事がしたい、
というのが心からの声のようです。
④これから取り組むこと等(今後向上・習得すべき職業能力や、その方法など)につきましては、
「分からない」が正直な答えです。
私の心からの「望み」は、
「創造的でクリエイティブなマーケティング・広告宣伝を自ら企画、実施したい」ですが、
これまでの経験に基づきます「強み」は、
「単純作業・ルーティーンワークを(何の感情も抱かずに)淡々とこなせる」ですので、
現在の私の状況から、
「望む」仕事に近づくため「これから取り組む」べきは、正直私には見えてきません。
現状の私から、理想とする仕事に辿り着く「道筋」をどう描けば良いのか分かりません。
単純作業しか経験してこなかった私が、
単純作業とは真逆のクリエイティブな仕事に、どのように努力すれば就くことはできるのでしょうか。
「それでも」希望を失わず、前向きに
「キャリア・プラン」も自分の「望み」を書くのは「自由」のようですが、
実現できるかどうかは「別物」のようです。
心理学を中心としましたモチベーション向上理論を見た時に思いましたが、
「モチベーションを上げる理屈は分かっても、
任せられる仕事が変えて頂けない限り、活用のしようがない」に類似した、
「キャリア・プランを描くのは自由でも、
これまでの経歴と受入企業の人材要件という現実に則したものでなければ、実現しない」、
という帰着に収斂されてしまうのではないか…、とも思いました。
理想を想像するのは自由です。
老後の資金という避けがたい事実もありますので、
「希望」も失わず、今の「働き方」を少しづつ見直していきたいと思います。