Column理想的なlife❝おひとり様❞の楽しい休日 ~今日の「お出かけ」は❝保護❞ねこカフェにしてみました。

❝おひとり様❞の楽しい休日 ~今日の「お出かけ」は❝保護❞ねこカフェにしてみました。

休日に出掛けてみることで、知らなかったことを「知る」楽しみがますます大きくなっています。

40代独身、一人暮らしの❝あり余る❞休日の時間の使い方

40代独身一人暮らしの私の休日は、基本的に何も予定がありません。
とくに熱中できる趣味もなく、家族もパートナーも、友人もいない私の休日は、
独りで企画して、一人で動き出す以外、有意義な時間の使い方はできません。

40歳を過ぎてからの私が思う有意義な時間の使い方は、
文化的・芸術的な場所を訪れ、多くの人が❝素晴らしい❞とか❝意義深い❞と思う理由を「知ろう」と努力すること、
が大きなテーマの一つに掲げました。

今の私には、多くの人が素晴らしく意義深いと思う文化・芸術作品の「意味」は、
本当のところ、理解できておりません。
ですが、歴史を超えて、多くの人を魅了し続けている文化・芸術作品には、
きっと、作者が後世の人々に「伝えたい」と強く願ったメッセージが込められているのでは、と思うのです。

私は、何の取柄もない40代の独身者ではありますが、
「それだけ」のアイデンティティ(自己同一性)ではあまりにも哀し過ぎますので、
「せめて」先人たちが紡がれてきた歴史と文化と芸術を「知ろう」と努力している人、
でありたいと思うのです。

独身で、一人暮らしのまま、40代ともなりますと、
なにか自分の心の支えとなるようなアイデンティティ(自己同一性)が欲しくなるものです。
その欲するアイデンティティとは、
「文化的で芸術的なことを知ろうとしている人」(という一員に私もなりたい=自己同一性)、
ということになります。

休日の❝あり余る❞ほどの独りの時間の使い方のひとつは、
文化的・芸術的な場所を訪れて、私という人のアイデンティティを少しづつ確立させていくことに使っておりますが、
もうひとつの時間の使い方としては、
独りの寂しさを癒す場所に訪れることに使っています。

今日は癒しを求めて❝保護❞ねこカフェに向かいます。

以前にも書かせて頂きましたが、
今のアパートではペットを飼うことができないこともあり、
たまに寂しさを癒すため、大好きなねこに触れることができます「ねこカフェ」を訪れています。
(以前書きましたコラムです「ひとときの❝触れあい❞と癒しを求めて『ねこカフェ』へ」)

今日はいつもの「ねこカフェ」ではなく、
以前から気になっておりました「❝保護❞ねこカフェ」を訪れてみることにしました。

❝保護❞ねこカフェは、
普通と「ねこカフェ」と同じく、ねこと触れあえる点は一緒ですが、
カフェで触れあえるねこが、何らかの理由で保護されたねこである点が異なります。

そして、❝保護❞ねこカフェと普通のねこカフェと最も違う点は、
❝保護❞ねこカフェの目的は、カフェで触れあえるねこ達の里親を探している点にあります。
2007年、沖縄で捨てられた猫を迎い入れて、里親の募集も行うねこカフェをオープンされたことが、❝保護❞ねこカフェのはじまりのようです。
沖縄で始められました❝保護❞ねこカフェの活動は、全国のねこの保護活動を行われている団体によって広められました。

とある❝保護❞ねこカフェに訪れましたところ、
「いつもと同じく」とても優しくねこ達の❝歓迎❞を受けました。
ちゃんと入室しました私に寄って来てくれました。
最初からしっかりとねこ達に癒されました。

私が訪れました❝保護❞ねこカフェのねこ達は、
むしろ普通のねこカフェのねこ達よりも、
「人懐っこい」優しいねこが多かったです。

どのような事情で❝保護❞されたのかは分かりませんが、
日々孤独で寂しい生活を送る私には、
あちらから(ねこの方から)寄って来てくれる存在に、深く癒されるのです。

❝保護❞ねこカフェのねこの中には、子ねこのような若いねこも多く、
里親を探す目的で運営されているカフェの特徴を現わしていると思いました。

私が訪れました❝保護❞ねこカフェの入場料は、
普通のねこカフェの入場料よりほんの僅かですが高めに設定されているような気がしましたが、
店内の「ご入店頂きました方々からの入場料は保護ねこの里親探しに使わせて頂いております」の表示を見て、納得しました。

ほんの僅かであっても私の入場料が、癒しを与えてくれたねこ達の里親探しに役立つのであれば、お支払いの際も清々しい気分でいられそうです。

❝保護❞されたねこの里親探しの活動について

アパートに戻り、❝保護❞ねこのことを調べましたところ、
沖縄で❝保護❞ねこカフェの取り組みが始められました2007年の保健所等によります、
ねこの「引き取り数」は206,412匹で、
その内、「返還」や「譲渡」されたねこは6,179匹、
「殺処分」されたねこは200,760匹にも及んでいたそうです。
今まで知りませんでしたが、とても衝撃を受けました。

2007年以後、2012年に「動物愛護法」が改正され、保健所は飼い主からの安易な「引き取り」申し出を拒否できるようになったり、
保護ねこ団体が里親探しに熱心に取り組まれたことなどもあり、
2019年保健所によります、ねこの「引き取り数」は53,342匹、
その内、「返還・譲渡」されたねこは25,936匹、
「殺処分」されたねこは27,107匹、
と殺処分されたねこは大幅に減少し、「譲渡」されたねこは飛躍的に増えております。

今日はじめて❝保護❞カフェに訪れてみましたが、
❝保護❞カフェを運営されております保護団体の方々のおかげで、
「譲渡」されていくねこの数が飛躍的に増加していることを学ばせて頂きました。

私はこれからの残された時間は「誰かの役に立てる」人生を歩みたいと思っております。
この「誰かの役に立つ」につきましては、
「誰か」は「人」ではなく、「ねこ」=「ねこのため」でも良いのかもしれません、とふと思った一日でした。


【文中の参考・引用文献】
・「犬・猫の引取り及び負傷動物等の収容並びに処分の状況(全国統計)」環境省(2021)

Author's Profile

プロフィール

学生時代に想い描いていた人生は、自分の社会的な存在価値を表してくれるような❝しっかりとした❞会社に就職して、20代で結婚し、30代で家族に恵まれ、子育てや家庭生活と仕事を両立させる、そのような「理想的」な生活。 しかしながら、現実は、「理想」とは程遠く、新卒者として臨んだ就職活動に❝失敗❞し、非正規社員として社会人をスタートし、学生時代からのパートナーと別れ、友人たちとも疎遠となり、20代後半から「孤立」し始め、30代はずっと「孤独」な生活を過ごすことに。 「孤独」の痛さや、孤独の中で毎日働く「虚しさ」を10年以上経験する。 40歳で「前向きに」生きることを決意し、カウンセラーの資格を活かし、自分と同じような「孤独」と「仕事」に不安と悩み、虚しさを抱えた方々に、ナラティブ・アプローチ(『語り』を通じた問題解決)を用いて、寄り添う活動を行っている。

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