Column理想的なlife「独身ほど健康に不安を抱えている」との調査結果に、他人事ではない事情 ~健康に不可欠な食事ですが、私は「面倒」なので料理をほとんどしません。

「独身ほど健康に不安を抱えている」との調査結果に、他人事ではない事情 ~健康に不可欠な食事ですが、私は「面倒」なので料理をほとんどしません。

昔から言われております「栄養バランスの良い食事は大事」の意味が少しづつ分かってきました。

私が「病気のときに看護・家事をしてくれる人」は「いません」。

私は40代で、独身で、一人暮らしです。
40代の現在は、とくに健康上の大きな支障は見つかっておりません。
(加齢による倦怠感は毎年強くなってきている気がします。)

40代・50代の未婚者・独身者を対象とされました調査によりますと、
「現在、病気のときに看護・家事をしてくれる人」の有無について尋ねましたところ、
一人暮らしの女性の62.0%、男性の81.2%が「特にいない」ことが分かりました。

私も「病気のときに看護・家事をしてくれる人」は特に「いません」。

調査に回答されました一人暮らしの女性の4割弱は、看護・家事をしてくれる人が「いる」と答えられており、
その内訳としては、「母親」が15.8%、「恋人」11.9%、「父親」4.5%、「友人」2.4%とのことです。

私としては、「母親」の次に「恋人」が看護・家事をしてくれる人に選ばれていることが新しい「気づき」でした。
40代・50代の独身者でも恋人を頼ることができる人がおられるのですね、と。

一方で、40代・50代の独身者で一人暮らしの男性は、2割弱の方にしか看護・家事をしてくれる人はおられないようです。
その中でも、「母親」(7.9%)が最も頼りになる存在であることは、一人暮らしの女性と同様のようです。

私は大学を機に親元を離れ、一人暮らしを始め、
正社員としての職がなかったにも拘わらず、実家には戻らず、大学付近の地域で、一人暮らしのまま働き出しました。
勝手ながらも❝親離れ❞をした身としては、自分に何か困ったことが起きたとしても、簡単に親を頼ることはできません。
私が大学卒業後も実家=親元に戻らなかった頃から、頼ることは「できなく」なりました。

「恋人」も20代の頃にお別れをしてから現在まで、もうそのような存在の方は現れておりません。
困った時私を助けてくれる「友人」もおりません。
私に頼れる存在はいなくなったのは、
私が「そうなるように」行動したからであって、誰のせいでもありません。
(詳しくはここに書かせて頂きました。「『独身おじさん友だちいない問題』、私は友だちの『幸せ』を素直に喜んであげられなかったことで『友だちがいなく』なりました。」)

孤独をすべて受け入れました私としましては、
誰かの助けを借りなければならない場面を作らない、ことが大切になってきます。
先の調査のように「病気のときに…くれる人」といったケースのように、
まずは病気にならないことが求められています。

本来は健康でいなければ困る独身者の方が、健康に不安を抱えている現実

私のように困った時に助けてくれる方がいない一人暮らしで、独身者の方が、
結婚して、家族と生活しておられる方よりも、
健康に不安を抱えているケースが多いという調査結果があるそうです。

調査は60歳以上の高齢者を対象としたものでしたが、
「現在の健康状態」を尋ねましたところ、
未婚・独身者の方で、健康状態が「良い」方は40%、「良くない」方は25.9%、
に対しまして、
結婚され配偶者がおられる方で、健康状態が「良い」方は53.8%、「良くない」方は15.9%と、
未婚・独身者の方の健康状態は、結婚され配偶者がおられる方と比較しますと、
健康状態が「良い」方の割合は低く、「良くない」方の割合が高い、
ことが分かりました。

また、
一人暮らしの方で、健康状態が「良い」方は49.6%、「良くない」方は24.3%、
に対しまして、
夫婦で生活されておられる方で、健康状態が「良い」方は55.7%、「良くない」方は16.7%と、
一人暮らしの方で健康状態が「良くない」と答えられた割合が、
夫婦で生活されておられる方よりも高くなっていることが分かります。

この調査からは、
未婚・独身で一人暮らしの方は、
結婚して配偶者と生活されておられる方よりも、
健康状態に不安を抱えられている方が多い、
ことが分かりました。

本当は、私のように一人暮らしの独身者こそ、病気になってしまった時にすぐに助けてくれる人が傍にいないのですから、
健康の維持は欠かせないのですが、
現実は、結婚して、夫婦で生活されておられる方が、健康な方が多いようです。

昔から言われていることですが「健康維持にはバランスの良い食事が基本」、ですね。

では「なぜ独身で一人暮らしの方が、多く健康状態に不安を抱えられているのか」、
については様々な考察がなされておりますが、
健康状態に大きく影響を与える要因の一つは、
「食事」ということについては見解が一致しているようです。

「健康的な食事」とは、栄養の偏りが少ないバランスの良い食事なのでしょう。
栄養バランスの良い食事を摂るには、
自分の好きなものばかりを食べるのではなく、
さまざまな「色」の食材を織り交ぜた食事が求められるのでしょう。

となると、自分の好きな食材ばかり選べてしまう、
外食ばかりとか、スーパーやコンビニでお弁当ばかり買ってくるとか、
「自炊」をしない食生活は、栄養バランスが偏りがちになりそうです。

そこで私の食生活ですが、
ほとんど「自炊」はせずに、
ファストフード店で食べたり、
スーパーやコンビニでお弁当を買ってきたり、
冷凍食品を温めるだけ、
といった、おそらく栄養バランスがとても偏った食生活を20年近く続けております。

独りで生活する「素」の私は、料理をすることが「面倒」なので、ほとんどしません。

ジェンダー役割分業の捉え方も随分変わってきてはおりますが、
まだまだ「女性だから〇〇すべき」とか「男性は〇〇であるべき」といった性別によって理想とされる「役割像」が、
❝伝統❞として引き継がれているように思います。

料理もその一つかと。
とても古い表現ですが「台所は女性の城」、
つまり「家庭内での料理は女性が担うもの」、
という❝伝統❞が今でも薄っすらとですが、生き残っているように感じます。

そして、私ですが、
私は料理をほとんどしません。
本音をいえば、料理は面倒なのです。

買い物をして、食材を切って、焼いたり、煮込んだり、盛り付けたり…、
独身一人暮らしの私にはあり余るほど「時間」はありますが、
時間はありましても、好きでも、得意でもないこと(=料理)を行う気持ちにはなれません。

20代半ばまでおりましたパートナーと一緒だった時は、
「ジェンダー役割分業」という難しい言葉は意識せずに、
「私が料理を作るもの」という❝伝統❞に従って、
ご飯をつくることもありました。

この頃は、料理は得意ではありませんでしたが、
パートナーの「ため」、と自分が行う行為で誰かが喜んでくれたり、
誰かの役に立っているという実感が嬉しくて、❝がんばって❞おりました。
(今振り返れば❝無理❞してました。)

「素」の私は、
買い物をするのも、料理をするのも、食器を洗うのも、
すべて面倒だと感じているのです。

「女性だから〇〇すべき」という❝伝統❞は、
結婚せずに独身で家庭を持っていない私は、
誰からも「強制」されることはありませんので、
面倒なことや、得意でないことは、自然とやらなくなります。

自分が食べるだけの料理は、やる気が起きません。
自分が食べるだけの食事でしたら、
ファストフード店かコンビニのお弁当で、私は十分満足なのです。

これからは健康のことを考えて、食生活は見直す必要がある、かと。

ただ、「もし」結婚し、家族ができていれば、
私は疑いもせず❝伝統❞に倣って、家族の「ため」に料理をしていたと思います。
人は「役割」を与えられれば、
多少無理をしてでも、与えられた「役割」を演じようとするのでしょう。

「素」の私は、面倒と思っております料理をほとんどすることなく、
食事は「買ってくる」ものがメインとなっておりますが、
とある調査によりますと、
「自分で食事の用意をしていますか」の質問に対して、
女性の87.2%が「自分で食事の用意をしている」一方で、
「自分で食事の用意をしている」男性は41.6%にとどまるようです。

❝世間の❞女性のみなさんは素直に凄いと思います。
女性としての「役割」を果たされている様子が、調査結果から伝わってきます。

私はこれからも「女性らしさ(男性らしさ)」といったジェンダーを意識しなければならない生活は訪れないと思いますが、
50代、そして60代になる頃には、
「自分の」健康の「ため」に、食生活を見直す必要はあると思っております。


【文中の参考・引用文献】
・「中年未婚者の生活実態と老後への備えに関する分析―『単身世帯』と『親と同居する世帯』の比較―」藤森克彦(2022)
・「平成29年 高齢者の健康に関する調査結果(概要版)」内閣府(2017)
・「令和3年度 高齢者の日常生活・地域社会への参加に関する調査結果」内閣府(2022)

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プロフィール

学生時代に想い描いていた人生は、自分の社会的な存在価値を表してくれるような❝しっかりとした❞会社に就職して、20代で結婚し、30代で家族に恵まれ、子育てや家庭生活と仕事を両立させる、そのような「理想的」な生活。 しかしながら、現実は、「理想」とは程遠く、新卒者として臨んだ就職活動に❝失敗❞し、非正規社員として社会人をスタートし、学生時代からのパートナーと別れ、友人たちとも疎遠となり、20代後半から「孤立」し始め、30代はずっと「孤独」な生活を過ごすことに。 「孤独」の痛さや、孤独の中で毎日働く「虚しさ」を10年以上経験する。 40歳で「前向きに」生きることを決意し、カウンセラーの資格を活かし、自分と同じような「孤独」と「仕事」に不安と悩み、虚しさを抱えた方々に、ナラティブ・アプローチ(『語り』を通じた問題解決)を用いて、寄り添う活動を行っている。

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