Column理想的なlife40代独身私の人間関係は孤独でも、それでも「幸せ」になりたい、と。

40代独身私の人間関係は孤独でも、それでも「幸せ」になりたい、と。

孤独でもなお意義深く幸せな人生を求めてます。

「大切に思う人間関係やつながり」96.9%が「家族」

調査によれば、「大切と思う人間関係やつながり」について、96.9%が「家族」と答えているようです。
さらに40代になりますと、「大切に思う人間関係やつながり」を「家族」と答える割合が増えまして、女性男性ともに99.3%が「家族」を大切に思う人間関係にあげているようです。

また「大切に思う人間関係やつながり」で次に大切に思われているのが「親戚」で55.1%、
さらに続いて「地域の人」が49.4%、
「仕事の仲間・上司・部下」が37.0%、
「趣味の友人」が33.1%、
「学校・出身校の友人」31.9%、といった傾向のようです。

ちなみに、女性・40代の「大切に思う人間関係やつながり」は、
「家族」99.3%、
「親戚」61.7%、
「地域の人」53.2%、「学校・出身校の友人」53.2%、
「仕事の仲間・上司・部下」51.1%、
「趣味の友人」32.6%、
「その他」1.4%、
「特にない」0%のようです。

なるほど、ほぼ100%の人にとって「家族」は「大切に思う人間関係やつながり」のようです。
ふと、私ならこの調査にどう答えたのでしょう…。

アンケート調査に、ウソ偽りなく本心で答える必要もあまりなさそうなので、
私の回答としても「大切に思う人間関係や繋がり」は、
「家族」、「学校・出身校の友人」にチェックをしたと思います。

しかしながら、あらためて本心で、

「あなたにとって大切に思う人間関係やつながりは何ですか?」

この質問に向き合うとすれば、私はどう答えるのでしょう。

本心では「大切に思う人間関係やつながり」を「家族」とはいえない…。

女性・40代の99.3%が「大切に思う人間関係やつながり」にあげた「家族」、
この「家族」は、自分が結婚をして、配偶者や子供を指している人も多いのでしょう。
また自分が結婚をしていない場合、自分の両親や兄弟を指して「大切に思う」家族と答えた人もおられると思います。

独身の私は、結婚して築いた「家族」はおりません。
私のイメージできる「家族」は両親だけです。
私の家族である両親とは大学進学とともに離れて暮らすようになり、約25年ほどが過ぎようとしており、今では家族と一緒に暮らしていた時間よりも、一人で生活している時間の方が長くなりました。

大学進学とともに親元を離れる人は多いと思います。
大学生活も3年目に入る頃に、
親元=地元に帰って就職するか、進学とともに訪れた地域で就職するか、
選択しなければならない時がきます。

私は親元には戻らず、
通っていた大学の付近に就職先を求めました。

両親との関係は私は❝普通❞だと思っていますが、
周りの人たちの両親との関係と比べますと、
私と両親との関係は希薄なのだと思います。

大学進学後に両親と会うのは年に1回程度、
社会人になってからは2~3年に1回会うかどうかになり、
電話のやり取りもほとんどありません。
私も両親も❝親離れ❞❝子離れ❞がしっかりと出来たのでしょう。

私は両親のことが嫌いではありませんが、両親に頼ろうとも思っていません。
両親も私のことに干渉しようとしません。
私も両親もお互い❝適切な❞距離感を保っているという感じです。

私は両親を「大切」と思っていない訳ではありませんが、
日常生活の中で、そして今後の生活で「欠かせないほど大切な存在」かと問われると、答えに困ってしまいます。
人それぞれ「家族」のあり方は異なっており、私と両親はお互いに❝適切な❞距離感を保つ関係性なのでしょう。

世間的には「親不孝もの」と見なされると思いますが、
私にとって両親=「家族」は、今の日常生活において、そして今後の生活において、
「大切に思う人間関係やつながり」とは自信をもって答えられない私がいます。

そして、私には結婚して構築した「家族」もおりませんので、
この点からも「大切に思う人間関係やつながり」の中で「家族」にチェックすることはできません。

世の中には「99.3%」が「Yes」と答える質問に対して、私のように「No…」と答えざるをえない人もいるのでしょう。
なぜ「そうなった」のかは、両親の私への想い、私の両親への想い、お互い容易には言葉にできない複雑な感情が積もった結果としか表現ができません。
いつの頃から互いに距離を保つようになっていた関係なのです。

地元を離れた私には、「地域の人」たちとの関係も今はない

つぎに40代・女性の「大切に思う人間関係やつながり」で多くあげられた「地域の人」と「学校・出身校の友人」ですが、とくに「地域の人」については限りなくゼロに近く人間関係がありません。

私は両親と過ごした約18年間、同じ地域で過ごしていましたので、わずかではありましたが「ご近所付き合い」はありました。
ですが、大学進学に伴い、親元・地元を離れてからは、一人賃貸アパートで生活しているため、「ご近所」とのお付き合いは全くなくなりました。

アパートで生活している分には、地域のコミュニティに属する必要はありません。
一方、地域のコミュニティから私が必要とされることもありませんが…。

おそらく「大切に思う人間関係やつながり」に「地域の人」をあげた方は、
両親の世代から同じ地域で生活し、既にコミュニティのメンバーであった方か、
たとえ地元を離れたとしても、自分で構築した新しい「家族」、とくに子供が通う学校を起点としてその地域のコミュニティに入っていかれる方が多いのではないでしょうか。

私の同世代を見ていると、
住み慣れた地元に残り「地域」のコミュニティにそのまま参加している人と、
地元を離れても、移り住んだ「地域」には「家族」とくに子供をきっかけとしてコミュニティへ参加している人が多いように思います。

そして、私とはいえば、
大学進学とともに子供の頃から生活していた地元を離れると同時に「地域」のコミュニティからも離れ、
新しい場所でも、一人独身で賃貸アパートで生活している分にはどのコミュニティからも「必要」とされません。
「地域」の人たちとの共通項、接点が一人暮らしの私には全くないのです。

「学校・出身校の友人」たちも独身の私とは疎遠に

そして、「学校・出身校の友人」は少ないながら私にとって「大切に思う人間関係やつながり」です。
ですが…、多くの同性代が「家族」をつくり、家族との時間を優先しなければならない30代になってからは、「学校・出身校の友人」との関係も希薄になってきています。

20代の頃お互いよく会ったり、連絡を取り合っていた友人たちも、新しい「家族」ができたあとは、外で会うことも、夜電話することも遠慮するようになっていきました。
友人たちも「家族」がいる友人たちで会うことはあっても、独身の私は(みんなが遠慮してか、もしくは私が集まりに参加することでみんなのファミリー的な雰囲気が壊れることを恐れてか…)呼ばれることはなくなってしまいました。

「地域」のコミュニティへの参加もそうですが、
「友人」同士の関係も、「家族」や子供といった共通項、共通点が大切な気がします。
「家族」や「子供」がいない私は、コミュニティや友人関係を継続させる共通項の一つが欠けているのかもしれません。

「仕事の仲間・上司・部下」とは同じ空間を共有しているだけの関係

「仕事の仲間・上司・部下」が「大切に思う人間関係やつながり」とは私は思えません。

職場の人間関係は、新卒者として入社し、同じ目線で、同じ時間を共有した正社員同士の結びつきは強いのかもしれませんが、派遣社員として派遣されていた私は、何年同じ場所で働いていても、いつまで経っても陰では「派遣さん」と呼ばれるなど、正社員同士で結ばれている「職場の仲間」には入れません。

仕事で毎日会う人たちとは、同じ空間を共有する、挨拶をする程度の人間関係しかありません。
(それでも私は職場の人たちには知的で文化的な独身生活を謳歌している人と思われたいのですが…。)

「趣味の友人」も私にはとくに熱中できる趣味がありませんので、いません。

孤独を認めてそれでもなお人生の意義と幸せを探求します

そう、独身で40代の私には「大切に思う人間関係やつながり」がほとんどないのです。
それでも私は、私なりに意義深い幸せな人生を探求しています。
孤独でも、幸せな人生になるように求めなければ、せっかく生まれてきた私に悪いと思うからです。

孤独であることを認めてなお私は意義深い幸せな人生を探していきます。
独身40代の理想的で幸せな人生を模索していきます。
そう思っていれば、人生はきっと幸せなのだと思います。


【文中の参考・引用文献】
・内閣府政府統括官「家族と地域における子育てに関する意識調査」(2014)

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プロフィール

学生時代に想い描いていた人生は、自分の社会的な存在価値を表してくれるような❝しっかりとした❞会社に就職して、20代で結婚し、30代で家族に恵まれ、子育てや家庭生活と仕事を両立させる、そのような「理想的」な生活。 しかしながら、現実は、「理想」とは程遠く、新卒者として臨んだ就職活動に❝失敗❞し、非正規社員として社会人をスタートし、学生時代からのパートナーと別れ、友人たちとも疎遠となり、20代後半から「孤立」し始め、30代はずっと「孤独」な生活を過ごすことに。 「孤独」の痛さや、孤独の中で毎日働く「虚しさ」を10年以上経験する。 40歳で「前向きに」生きることを決意し、カウンセラーの資格を活かし、自分と同じような「孤独」と「仕事」に不安と悩み、虚しさを抱えた方々に、ナラティブ・アプローチ(『語り』を通じた問題解決)を用いて、寄り添う活動を行っている。

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